胸にしこりがあるのですが、どういった検査がおすすめですか。乳がん検診を受けてもいいのですか?

 しこりがある場合には、乳腺超音波検査(エコー)をお勧めします。しこりの良性、悪性の判断は、乳腺超音波検査が得意とします。しこりと周囲乳腺の境目の状態や、内部の構造といった情報から、良性、悪性の診断をします。嚢胞、乳腺症といった良性所見は、乳腺超音波検査だけでも診断出来ます。

乳腺超音波検査ご希望の場合は、来院前にお電話で検査を予約して頂くことをお勧めいたします。

乳腺外科外来看護師が診療時間内(9:00-1200,14:00-17:00)にご予約承っております。外来混雑時は、折り返しのご連絡とさせて頂きますのでご了承ください。

しこりなどの症状がある場合は、乳腺外来の受診をお勧めしますが、まだまだ、乳腺外来が身近にありませんので、しこりを自覚してから、乳が検診を受診されるかたが現実には、大勢いらっしゃいます。

乳腺超音波検査

2014年6月24日

豊胸術を受けています。40才になったので、乳がん検診を受けたいのですが・・・

自治体での乳がん検診で、注意書きとして、『豊胸術後の方は、検診を受けられませんのでご了承ください』といった内容の記載を見かけます。これは、シリコンバックなどを挿入している場合は、破損や挿入位置のずれが懸念されるため、通常の乳がん検診では、原則お断りすることになっています。脂肪やシリコン注入の場合は、病変が描出されないことが懸念されるため、その点をご理解いただいて、こちらも原則検診では、お断りしています。

一般的なシリコンバックを大胸筋の下に入れている場合、慣れた撮影技師であれば、シリコンバックを避けて圧迫することにより、撮影可能です。脂肪注入は、注入された脂肪が異物反応で小さな卵の殻のような石灰沈着ができるので、微細な石灰化を捉えずらくなってしまいます。豊胸術後の乳がんを診断、治療する機会が増えてきましたが、豊胸術は、乳がんの発生と関連は、ありません。

エコー検査であれば、いずれの豊胸術でも検査可能ですので、しこりなど自覚された場合は、乳腺外科で、エコー検査を受けることを、お勧めします。

 

日本乳がん検診精度管理中央機構

豊胸術実施者のマンモグライ検査に係る見解

2014年6月30日